HOME > 身体から考える > 胃の不調

STOMACH DISCOMFORT

胃の不調

「胃の調子が悪い」の中身を、
まず細かく見ていきます。

食べられないのか、食べられるのか。痛いのか。吐き気はあるのか。押さえると痛むのか。胃薬を飲んだのか、効いたのか。いつから始まったのか。同じ「胃の不調」でも、その中身は人によって違います。

01

まず「どう悪いのか」を聞きます

「胃が悪い」という言葉だけでは、まだ状態は分かりません。食事がとれるか、痛みなのか、吐き気なのか。いつから始まり、胃薬を使った場合には変化があったのか。まず症状の中身を分けて考えます。

食べられるか「食欲がない」という言葉だけでなく、実際にどの程度食べられているのかを確認します。
痛みがあるかどこが痛むのか、押さえたときに痛みがあるのかなどを見ます。
吐き気があるかむかつきや吐き気が前面に出ているのかを確認します。
胃薬は効いたか服用した薬と、その後に症状が変わったかどうかも手掛かりの一つです。
02

「自律神経」で終わらせず、見逃してはいけない病気も考えます

食べられない、吐き気が続く、胃薬を飲んでも変わらない。こうした状態では自律神経の影響を考えることもありますが、それだけに決めつけることはできません。

症状や経過によっては、医療機関での検査を優先します

逆流性食道炎などの消化器疾患だけでなく、胃がんなど見逃してはいけない病気もあります。胃の不調が続いている場合や、経過に気になる点がある場合には、まず医学的な検査が必要になることがあります。鍼灸でその確認を置き換えることはできません。

03

胃だけでなく、背中の状態も確認します

胃の周辺に気になる反応がある方では、背中の張りが強くなっていることがあります。当院ではファシアを筋膜だけに限定せず、身体をつなぐ結合組織全体として捉え、その連続性も一つの視点として身体を見ています。

背中の緊張が強ければ、まずそこを緩めることがあります。ただし、それだけで「原因を治療できた」とは考えません。まずつらさを和らげ、身体が本来の状態へ戻りやすくなるよう支援したうえで、その先にある原因候補を考えていきます。
04

まず戻りやすい状態をつくり、その後に本質を探ります

背中を緩めることは、当院では対症的な治療の一つです。目的は、それだけで胃の不調を説明することではありません。

症状を和らげながら、「なぜこの状態が続いているのか」を考えます。身体が戻る方向へ動きやすい状態をつくったうえで、胃の状態が崩れた背景に何があるのかを探していきます。
05

毎日繰り返しているものも、手掛かりになります

食事そのものは日によって変わります。一方で、健康のために続けている食品やサプリメント、毎日飲むコーヒー、歯磨き粉などは、同じものを長く使い続けることがあります。

歯磨き粉毎日繰り返し使うものとして確認することがあります。
コーヒー「コーヒーだから」と一括りにせず、場合によっては銘柄の違いまで見ます。
サプリ・習慣食品「身体に良いから」と長く続けているものも候補から外さずに考えます。

これらが悪いものだと決めつけるわけではありません。症状が続いているときに、普段繰り返し口にしているものや使用しているものの中に、身体の状態と関連する手掛かりがないかを確認します。

06

原因候補は、あくまで仮説として扱います

身体の反応や問診から気になるものが見つかっても、その時点で「これが原因です」とは考えません。

時系列と、その後の症状の変化を見ます。原因候補が複数ある場合には、症状が始まった時期により近いものを候補として考えます。そして、可能なものは一度やめてみて、症状が変わるのかを確認します。変化があればその仮説をもう少し考え、変化がなければ別の可能性を考えます。

反応はあくまで手掛かりの一つです。最終的には、実際の症状に変化があるか、ないかを見ながら仮説を更新していきます。

07

「胃の不調」という名前ではなく、身体から考える

胃痛、吐き気、食欲不振、胸焼け。症状の現れ方も、その背景も一つではありません。

胃だけを見るのではなく、身体全体と日々の生活から手掛かりを探します。症状の中身を確認し、必要な医学的検査を大切にする。胃周辺だけでなく背中の状態も見る。まず身体が戻りやすい状態をつくり、そのうえで日常的に繰り返しているものや症状が始まった時期まで振り返る。そうしながら、一つずつ仮説を確かめていきます。
最後に、ひとつだけ。

自分の身体と、普段の行動にも耳を傾けてみてください。

「いつから調子が悪くなったんだろう」「その頃、何か変えたものはなかったかな」「毎日、何気なく続けているものはないかな」。身体の変化を振り返ってみると、自分では気づいていなかった手掛かりが見つかることがあります。

治療を受けることだけが、身体を良くする方法ではありません。自分で気づいて、自分の行動を少し変える。それだけで、身体が良い方向へ戻っていくこともあります。

そういった気づきも、大事なことです。

← 身体から考える自律神経の不調について →

胃の不調について、ご相談ください

症状の名前だけで決めつけず、身体の状態や日々の生活まで確認しながら、手掛かりを一緒に探していきます。