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BOWEL HABITS

便通の不調
(便秘・下痢)

「毎日出ないから便秘」とは限りません。

何日も出ない。毎日出るけれどスッキリしない。強く力まないと出ない。下痢が何度も続く。同じ「便秘・下痢」という言葉でも、困っていることは人によって違います。まず、その中身から確認します。

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まず「どのくらい続いているのか」を確認します

数日前から突然始まった下痢と、何年も続いている便秘では、考えることがまったく違います。急な下痢では、軟便なのか水様便なのか、発熱や吐き気はないか、何度もトイレに行くのかなどを確認します。

急性の病気が疑われる場合は、医療機関での評価を優先します

感染症などが疑われる場合には、鍼灸で原因を探すことより、まず適切な医学的評価を受けることが大切です。一方、長く続いている便秘や下痢では、もう少し広く身体を見ていきます。

02

便秘・下痢の背景には、さまざまな病気があります

便通の不調は、食事や生活習慣だけで起こるとは限りません。まずは、現代医学でよく知られている病気が隠れていないかという視点も大切です。

過敏性腸症候群(IBS)便秘や下痢、腹痛などを繰り返す代表的な病気の一つです。
感染性胃腸炎急な下痢や腹痛、発熱などがあるときに考えられる病気です。
潰瘍性大腸炎・クローン病下痢や血便などが続く場合に、医療機関で確認が必要な病気です。
大腸の病気便通の変化が続く場合には、大腸がんなどを含めた確認が必要になることがあります。

気になる症状がある場合は、まず医療機関へ

血便、強い腹痛、発熱などがある場合や、これまでと明らかに違う便通の変化が続く場合には、まず医療機関での評価を優先します。そのうえで大きな異常が見つからない、あるいは治療を受けていても便通の不調が続いている場合には、もう少し広く身体を見ていきます。

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「何日に一回出るか」だけでは判断しません

便秘の方には「何日に一回くらい出ますか?」と聞きます。それと同時に、「毎日出るけれど、スッキリしない感じですか?」ということも確認します。

お腹が張る排便回数だけでなく、張りや不快感がどの程度あるのかを見ます。
出し切れない毎日出ていても、残便感で困っている方がいます。
強く力まないと出ない便の回数だけでは分からない「出しにくさ」も確認します。
便意を感じにくいそもそも便意が起こりにくいのかという点も、身体を見る手掛かりになります。
毎日排便がないことだけで、必ずしも「便秘」とは限りません。大切なのは数字だけではなく、その人が何に困っているのかを見ることだと考えています。
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便秘だからといって、腸だけを見るわけではありません

排便には腸の働きだけでなく、腹圧をかけることや、骨盤周囲をうまく使うことなど、いくつもの身体機能が関わっています。

腸そのものに手掛かりとなる反応がないかを確認します。
腰・骨盤出しにくさがある場合には、腰や骨盤の状態、身体の使い方も見ます。
そのほかの反応問診だけで方向を決めにくいときには、別の場所に現れる反応も手掛かりとして観察します。

ただし、反応があった場所が、そのまま便秘の原因というわけではありません。そこから「なぜこの反応があるのだろう」と、もう一度考えていきます。

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慢性的な下痢では、先に確認しておきたいことがあります

長く下痢が続いている場合には、最初から「自律神経だろう」「腸が弱いのだろう」とは考えません。

慢性の下痢には、医療機関で確認しておくべき病気があります

潰瘍性大腸炎やクローン病など、慢性的な下痢を起こす疾患もあります。必要な検査を受けていない場合や、症状・経過から医学的評価が必要と考えられる場合には、そちらを優先します。鍼灸でその確認を置き換えることはできません。

そのうえで大きな異常が確認されていなければ、身体を診ながら手掛かりを探します。治療をしながら話している中で、「そういえば、この頃からこれを始めました」と、最初の問診では出てこなかったことが見えてくる場合もあります。

身体を確認し、話を聞き、また考える。一度ですべてを決めるのではなく、その繰り返しから仮説を組み立てていきます。
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原因候補が見つかっても、そこで答えにはしません

身体の反応と関連していそうなものが見つかっても、それだけで「これが原因です」とは判断しません。

時系列と、その後の症状の変化を見ます。いつから始まったのか。その頃に何が変わったのか。原因候補を見直したあと、実際の症状はどうなったのか。変化がなければ、そもそも仮説が違っていた可能性も考えます。

原因候補を取り除いただけでは身体の状態が変わらない場合には、身体全体の状態を確認しながら鍼を行い、その後の変化を見ることもあります。原因候補を見つけること自体をゴールにせず、実際の身体がどう変わったかを見ていきます。

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「良くなった」を、排便回数だけで決めません

便秘が改善したかどうかを見るとき、「毎日出るようになったか」だけを基準にはしません。

お腹の張り以前より張りや不快感が減っているか。
残便感・出しにくさ出し切れない感じや、強い力みが減っているか。
日常での感じ方以前ほど便通のことを気にせず生活できているか。
一番大切なのは、「便秘で困っていた症状」がどう変わったのか。毎日出すことだけを目標にするのではなく、その人にとって無理のない排便ができることも大切な変化だと考えています。
SMALL COLUMN

「身体に良いもの」も、多ければ多いほど良いとは限りません

ヨーグルトや納豆などの発酵食品を、腸のために意識して摂っている方もいると思います。発酵食品には有益な面があります。一方で、食品の種類や量、その人の腸の状態によっては、発酵しやすい食品の摂取がお腹のガスや張りにつながることもあります。

だからといって、発酵食品が悪いということではありません。大切なのは、「身体に良いと聞いたから続ける」だけではなく、摂ったあと、自分の身体がどうなっているかを見ること。

「これを始めてから、お腹が張るようになっていないかな」「量を増やした頃から、何か変わっていないかな」。一般的に良いとされるものでも、自分にとっての量や摂り方が合っているとは限りません。そういった気づきも、大事なことです。

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「便秘にはこれが良い」から、一度離れてみる

食物繊維を増やす。発酵食品を摂る。生活習慣を整える。一般的に勧められていることには、それぞれ理由があります。それで調子が良いのであれば、無理に変える必要はありません。

それでも困っているなら、もう一度その人の身体から考えてみます。腸そのものなのか。排便の仕方なのか。腰や骨盤なのか。それとも、まだ見つけていない別の手掛かりがあるのか。最初から一つに決めずに探していきます。

体質というものも、あるのかもしれません。それでも、今より少しでも楽になりたいから、このページを読まれているのだと思います。最初から「体質だから仕方がない」と決めてしまわずに、まだ変えられるところがないか、一緒に探していきましょう。

便通の不調について、ご相談ください

「毎日出ないから便秘」と決めつけず、実際に困っている症状を確認しながら、腸だけでなく身体全体から手掛かりを探していきます。